2013年5月13日

Chapter 01 - 謎の世界の生き物、闘うトレーナーたち (Part A)

つい先アップしたばかりだけど、でもプロローグだけでは話は成り立てないので、すぐ続きに第1章をアップした。

振り仮名がなくで読みづらいと思うの方は、下のリンクへどうぞ:
01 謎の世界の生き物、闘うトレーナーたち(振り仮名つきバージョン)


01 謎の世界の生き物、闘うトレーナーたち
註:2014年5月22日によりリマスターされた

  『………ぃ……』
  何も見えない暗闇の中で、耳に親しいとある声が響いた。
  『………つし……きろ……』
  その声はやがて少しずつ大きくなり、より明晰に聞こえた。
  『起きろ、敦!起きろ!』
  はっきりとした声がもう一度響いた同時に、突然激しく揺れてる感覚が伴ってた。地震ではなく、あれは誰かに肩を掴められて物理的に揺さぶられた感覚だった。目の前の暗闇はするとこの振動に強引に振り落され、やがて光は瞳の中に降り注いだ。
  『やっと目が覚めたか』
  「起きた~」
  芝生で倒れてる少年がまぶたを開けた瞬間、一体の山犬の、もっと正確にはジャッカルの頭をしていて、青と黒の毛皮が全身に覆われ、身長が彼より少しだけ低いの獣人が目の前に映り、気遣わしげな顔で彼を見つめた。これを見て少年はあんまり驚かない、なぜならばこの獣人は彼にとって見飽きたくらいいつもそばにいるから。気になるのは今彼の視線の右側にいて、ほんの数センチの至近距離で彼の頬を嗅ぎ回っている、一つ見慣れないとある獣の鼻口部だった。
  両目はすぐ反射的に右に向けたが、でもそのとき彼の目に入ったのはたくさんの鋭い牙がむき出している大きな口、噛み付かれるときっととんでもなく痛そうで、見てすぐドキッとした。「わあ――っ!!」と絶叫する同時に少年の体は本能的にささっと後ずさりして、同時に距離を置くことであのおっかない口の正体がはっきり見えるようになった ―― 前額に一つ宝石らしき赤いプレートがあり、全身が青紫色の毛皮に覆われてるがでも四肢の先端や下腹などの所々は白く、リスのような分厚い尻尾が伸ばして、生物の分類は獣の種類に入ると思うが、でも全体のシルエットは二足の竜(ドラゴン)を連想させるの、一匹の見知らない生物だった。
  今の叫びはどうやらあの獣も驚かせたようで、彼は尻餅をつきながらぽかんとした顔で少年を見返した。こうして改めて見ると、この青紫の獣はやや子供っぽいの幼い顔がして、無邪気と同時に少々アホらしい感じがする、とにかく敵意も戦意も感じない。なんとなくそいつは無害だと分かったと、少年はホッとしたため息をして、先まであった緊張感も緩めた。
  「ルカリオ、こいつは一体なんなんだ?」
  まだ地面に腰掛けてる少年は隣で片ひざをついているジャッカルの獣人に向かい、面前にある獣についてたずねた。面識は彼より数分長いかもしれないが、でもそれでより多くの情報を知ってる訳ではなく、ルカリオはあんまり役に立つ返事を与えなかった。
  『さあな、わたしにもよく分からない。わたしが気付いたときはすでに隣にいた。ただ敵意を感じないだけは確かだ。それと――』
  「あの……」
  突然耳元に響いた、ルカリオの生まじめな口調と異なった別の子供らしき声が、直ちに少年の注意を引いた。
  「ボクは“こいつ”じゃなくて、ボクはドルモンという名前があるんだ」
  間違いなく、今の声は目の前にあるこの見知らない獣から発してた。聞いていた少年はすると思わず唖然とした顔をして、幻聴を聞いてるみたいに自分の耳を信じないようだ。
  『……それと、口で言葉をしゃべられるんです』
  途切れた言葉を続いて、ルカリオは何気なく残りを言い渡した。しかしそのときはすでに遅い。確認として「マジ!?」という問い掛けに肯定のうなずきをあげても、もう少年の驚きを収めなかった。
  この世に存在する不思議な生き物――ポケモン、特に主人(おや)がいない野生なポケモンではほとんど言葉をしゃべれないから、人間ではないのものが言葉を話せることはさすがに驚くものが、しかし今少年の驚きは実はそれだけではない。この青紫の獣は、ルカリオを含めてほとんどのポケモンが言葉を伝達するために必要としたテレパシー能力を通してしゃべってるではなく、ただ普通に口を動かして、声帯から耳の鼓膜を振動させる物理的の声を発していた。
  テレパシーの声と物理の声はどう違うのか、それはまず方向感はない、声はどこから発すのかまったく聞き分けられない。次に声紋は固定ではない、テレパシーを使用するポケモンの好みによっていつでも変声できる、そのため♂のポケモンが女の声をするのもあり得ない話ではない。そして音量はテレパシーを使用するポケモンの距離と関係ない、脳電波が届ける範囲にいるかぎりどこでも同じくらいはっきり聞こえる。ちなみに、それゆえ超能力を使えるエスパータイプのポケモンのテレパシーはより遠くまで届けるらしい。
  その違いは本当に言うと大したものではなく、テレパシーの声に慣れていないとただの腹話術と勘違いする者も多い。でも今の重点はテレパシーの声と物理の声の違いではなく、そのドルモンと名乗る獣が口でしゃべられる不自然な事実だ。ポケモンは口でしゃべられないから、かわりにテレパシーを使って人と話す。逆に言えば、テレパシーを使わずに直接に口で言葉を話すポケモンは歴史上一匹も存在しない。だから普通ならこれはどうあってもあり得ない、夢を見ているとしか考えられない。
  「あの……」
  あの獣はもう一度信じがたい物理の声を出して、何かをたずねようとしが、しかしそのとき少年に遮る手の合図と「ちょっと待った!」と止められた。ドルモンの口を一旦封じたすぐ、敦は彼の背に乗ってる茶と灰色のリュックサックを下ろし、パックの右側のポケットから一つ赤色の小さな機械を持ち出した。一見手帳のように見えるか、でも開くと中にはモニターとキーボードがあって、まるでミニサイズのノート型パソコンみたい。
  少年はその機械を目の前の獣へ向けながらちょっとタッチスクリーンのモニターをいじって、何かのソフトウェアを起動した。【スキャニング中……】の文字と下に進度を表示するバーがある画面はするとディスプレイスクリーンに映り出す、二秒もなく進度バーが100%まで達した同時にその画面も消えて、とある走査結果が発表し出した。しかし、それを見たすぐ少年は愕然とした。
  今機械のモニターに表示してる結果は少年が予想してたとあるポケモンに関する資料ではなく、一列の【データありません】の文字しかなかった。ソフトを再起動してこの作業をもう一度やってみたが、しかし結果は残念ながら同じだった。少年はすると手に持つ機械を見つめながら非常に困惑の顔をして、なぜこんな結果を出るのかまったく理解できなかった。
  「それ、なに?」
  彼が手にしてた見たことのない道具を見てて、ついつい興味が芽生えた獣は物珍しくたずねた。
  あの変な獣が口でしゃべられる事実にまだ驚きを感じるが、でも質問を聞いたと少年はすぐなんとか今のごたごたの気持ちを整理して、一つ咳払いをしたあと彼は普通に返答した。
  「あ?ああ、ええーと、これは《ポケモン図鑑》というんだ。ポケモンに向けるとこいつは自動的に目の前のポケモンを識別して、そのポケモンの情報を映し出す。でもおまえの情報がないなんで、これは一体どういうことだ?」
  少年はまたもや図鑑が表示してた結果にいぶかしげに思って、解説しながらその疑問をもう一度自分にたずねた。そして向こう側も、答えはもらったけどでも疑問はまだ解消していないみたいに、こっちのようにまだ物問いだけの顔のままだ。
  「ぽけもん?それなに?」
  小首を傾けて、ドルモンは次の質問を申し出した。しかし今回の質問を聞いたすぐ、敦とルカリオも突然の雷に打たれたように、一瞬唖然として言葉が出られなかった。アホか、こいつ?というセリフが口から出さなくでも、二人の呆れた表情はすでにはっきりとそれを語った。
  ポケモンとは一体なんのものか、それはこの世において常識中の常識とも言えるのこと、人間そしてもちろんポケモン自身も含めて知らないものがいる訳がない。知らないとしたらおそらくIQゼロの知的障害者しかない。この質問は世界一アホな質問と数えるくらいなもののため、問いかけたものに呆れたと思わない訳ないだろう。
  「おまえのことだよ!おまえはポケモンじゃねえのかよ?ルカリオと同じのように」
  少々いら立ちが口調にはさんで、少年はあの獣を指差しながら返事をした。
  「えっ?それデジモンじゃないの?」
  「デジモン?なんだそりゃ?」
  思いも寄らなく、敦がよく知っている“ポケモン”と異なった一つ聞き覚えのない名詞が思わずあの獣の返事から聞き取れた。そして状況はおもしろく逆転となって、今度は少年と彼のポケモンが疑問的な顔となって、その“デジモン”という新しく会得した名詞について獣に問い返した。
  「ええっとね、デジモンとはボクみたいなこの世界にある不思議な生き物のことだよ。ポケモンってボク聞いたことがない」
  「聞いたことがないって、間違えたことを覚えたんじゃないのか?おまえがそのこの世に存在する不思議な生き物ならば、間違えなくポケモンじゃない?」
  「そうなの?なんかよく分からないや。それってつまり“デジモン”と“ポケモン”は同じってこと?なんで違う呼び方があるの?それともやっぱり違うの?どうやって分けるの?ねえ、どうしてなの?」
  質問をしていた少年は今逆に向こうの質問に攻められて、難問に戸惑わされた。答えを考える敦の根気はするとほどなくゼロまで尽きて、イライラして帽子をかぶる頭を掻きむしった。
  「だああぁ――!!知るかよ、そんなこと!ポケモンとかデジモンとかもうどうでもいい、おれに用がねぇんなら帰ってくれ!」
  これ以上この訳の分からない無意義の会話を続きたくなく、少年はすぐむかついた態度で唐突に話を打ち切り、素っ気なくあの獣を追い払いようとした仕草をしたあとリュックを持ち上げて、ここから立ち去りようとした。
  「待って!キミ、どこへ行くの?」
  立ち上がったばかりの少年がまだ一歩しか踏み出していなく、気になって問い掛けたドルモンの質問はすぐ彼の足を止めた。
  「あっ!そうだ、いい質問だ。ここはどこだ?とてもカントーの9番道路には見えないな」
  普通ならこれはとてもつまらぬ質問か、しかし今の敦にとってこれは大事な質問でした。少年の今の現在地はさわやかな風が吹く一面の緑の大草原、遠くへ見渡すと森にも見える。彼の覚える記憶によると、倒れる前までは彼がいた地方の中で一番荒れ果てて、草木がまったく生えない岩だらけの荒れ地にいたはず。どこからどう見てもここは記憶の場所と同じとは思えない。
  「ここはスプリングランドの東の草原だよ」
  「はあ?なんだって?どこの地方だと言ったって?」
  「スプリングランド東の草原」
  居場所を教えてくれたのはありがたいか、しかしまったく聞き覚えのない地名にしか教えてもらえなくて、自分はどこにいるのか実際分からないのまま、少年はしょうがなく眉を寄せながら頭をひね続けるしかできなかった。彼の困っている顔を見ると、あの獣は飽きなくまた彼の様子を伺った。
  「どうしたの?」
  「いや、おまえが言ってた場所の名前はまったく聞いたことがない、これじゃ役に立ちそうにねぇんだ。町まで行けば自分でなんとかするか……」
  「それならこの近くでボクが住んでる村があるわ。そこへ案内しようか?」
  「ほんとか?そいつは助かる。頼むぜ」
  「うんじゃあ、こっちだよ」
  非常にラッキーに案内役はすぐ目の前にいる。彼の親切をありがたく受けて、敦とルカリオもすぐドルモンの後について、彼が言ってた村へ目指しに行った。
  草原を歩き渡って目的地へ向かっていくその途中、前方でリードしているドルモンの小さなコウモリの翼が生えた背が何度も敦の視線に入るうちに、自分はデジモンだと言ってたこの獣のことを少年はつい考えざるを得なかった。そいつは今向かっている村に住んでいると言ったから、少なくとも野生のものではないらしい。道理で人間である彼を見ても驚かなく、あどけなく接していくれた。そしてこんな変わった生き物の持ち主もまた随分と変わったものかもしれないと思って、考えは考えるほど少年はより気にならせざるを得なかった。
  「おまえ、村で住んでると言ったって?じゃあ主人(おや)のトレーナーがあるだろ?そいつはどんな人なんだ?」
  「とれーなー?それなに?列車の運転手のこと?」
  気になってちょっとたずねてみたが、しかしドルモンは少年の質問を理解していなく、問題を問題で答えた。そして質問をした敦は自分が非常にバカなことを聞いたと気付いて、あの獣と問いかけた自分の愚かさにしょうがないの汗をかくしかできなかった。
  「……もういい。なんでもねえ」
  その後、少年は自分の口をしっかり閉まって、もう質問一つも問わずにただドルモンをついて行った。

・・・

  その青紫の獣の案内のおかげで、ほどなく彼らは先ほどの草原からずっと西の先にあるの、前話ししてたドルモンの住処である村にたどり着いた。
  「……なんだ、ここは?」
  ぼんやりしたまなざしで村を見てて、入り口にいる敦は眉をひそめながらうつろな声で案内者をたずねた。
  「ここはスプリングランドの中心にあるデジモンの村、グリーンビレッジだよ」
  何気ないドルモンの率直の答えを聞いて、全身の力が一瞬抜けたように、少年は非常に残念なため息を吐きながらがっくりとうな垂れた。その反応は言われなくとも、期待が外れすぎて失望していたんだ。
  この村――グリーンビレッジは簡単な一言にまとめると、人がまったく存在しない原始的で奇妙な田舎(いなか)だった。ここでは現代的らしきものはまったく一つも見当たらず、建物もかなり簡素でなお見慣れない奇妙なデザインをしていた草葺きの小屋しかない。そのうえ小屋のサイズに均一性はなく、一部には犬小屋みたいに小さくて、人間ならともかく、ポケモンでも小型の体じゃないととても入れない。そして人がいないのは、それはこの村の住民はすべて“人間”ではないから。ここにいる住民はみんな今まで見たことのない不思議の生き物ばかりで、人間だけは一人も見当たらない。最初はただ見覚えのないポケモンだと思うが、しかし敦が彼のポケモン図鑑を村のものに向けると、どれ一匹もドルモンのことを検索するときみたいに【データありません】のメッセージしか図鑑のモニターに映ってない。すると少年はこの“デジモンの村”という意味を分かるようになり、同時に“デジモン”という生き物は“ポケモン”となんらかの違いが存在してるとなんとなく分かるような気がする。
  「どうしたの?」
  少年のがっかりしている顔を見ると、隣の青紫の獣はまたもやおせっかいなほど気に掛けてくれた。
  「どうしたのも何も。おれの元々の用意は町へ行けば人をたずねたり、またはポケモンセンターで自分の居場所の情報を集めたり、それに休む場所も見付けられる。ここじゃどれ一つもできねぇんじゃねえか!」
  あいにく少年の元々の狙いは普通の人間の町へ行くことだった。でもこんな田舎のデジモンの村では、人間やトレーナーのためにある施設や設備が存在しない。これで敦のやりたいことはやれない、計画した予定は完全にパーになったから、失望しない訳がないだろう。
  「まっ、ここはリアルワールドじゃないから、期待はずれのは無理もない。おまえさんは慣れるしかないんじゃな」
  そのことで少年が気落ちしているとき、突然村の中から一人猫の手の形をしていた杖を持ってて、髪とひげは非常に毛むくじゃらで、敦の半分にも達していない背丈が非常に低いのおじいさんが現れ、こっちに向かって歩きながら話しかけた。
  「なんだ、デジモンの村と言ったが、人間もあるじゃないか」
  「いいえ、残念じゃから、違うわい。わしもデジモンで、ジジモンというんじゃ。よろしく」
  「へえぇぇぇ!!?うっそ!?おまえがデジモン?全然そうに見えねえ!」
  人間のおじいさんと思ったが、まさか本当は人間のおじいさんの姿をしていたデジモンだった。彼の正体を知ったすぐ敦は信じたくないほど非常にびっくりして、せめて一人の人間と出会ったと思っていたその一寸の安心感も一瞬で崩れた。
  「なんじゃ、人の姿のデジモンは見たことないんじゃか?別にそんなに驚くもんじゃなかろう。おまえさんの隣も似たようなもんがついとってるんじゃろ」
  手に持ってる杖で少年の隣にいる青と黒のジャッカルの獣人を指しながら、おじいさんは言い返した。
  「いや、ルカリオとは付き合いが長いから、驚かないけどさ、でもおまえのような……」
  「だったらいいじゃない。わしのことをあのルカリオと似たようなもんと思えばいいじゃん」
  少年が言い尽くすを待たれずに、おじいさんはすぐ続きの言葉を押し殺した。あまりにも屁理屈に聞こえるから、彼はジジモンの返事に戸惑わされて、気持ち的にまだ納得していないようだ。
  「まあ、いずれ慣れるようになるじゃ。それよりドルモン、おかえり、ご苦労じゃった」
  「うん、ただいま~」
  「それで、様子見はどうじゃったか?」
  少年のごたごたの気持ちがまだ整理しきっていなく、老人のデジモンは案内してくれた青紫の獣を呼び掛けて、敦のことを気に留めずに彼らの私語を進み始めた。
  「今のところ特になにも~」
  「被害状況は?」
  「ええっと、ボクが行ったところは大したことはなくって、ほんの少し地面が割れたくらいかな」
  「んで、そっちの人間は?」
  「東の草原で倒れたを見かけたの。起こしたらここまで案内した」
  あの二体のデジモンの話を耳にした敦はつい興味をそそられて、なんとなく話の詳しい内容を知りたくなった。
  「……あの、おまえたち、一体なんの話?」
  気になってたずねた少年をちらりと一瞥したあと、問い合わせられたジジモンも隠すつもりもなく、彼らの話を率直に伝えた。
  「先ほどはな、非常に大きな地震があったんじゃ。長いではないんじゃが、しかしここは今まで一度も地震がなかったため、少し気になったんじゃ。そこで地震がおさまったすぐドルモンに周りを見回らせて、何かの異変を見つかったらすぐ知らせるようにと頼んだんじゃ」
  話はこれで分かったが、しかし近頃に何かの天変地異が起こった記憶がまったく存在していなく、つじつまが合わないため敦の表情に疑いが浮かぶ、話に真実性を感じないの彼は内容に奇異としか思ってなかった。
  「地震って、そんなものあったっけ?」
  隣の自分のポケモンに問い掛けても、残念ながらルカリオもこのことについて一切頭の中に記憶されていなく、彼も何気ない様子で否定的に頭を振るしかなかった。
  「まっ、おまえさんはこの世界に来たばっかりみたいじゃから、感じないかもしれん。というか、おまえさんの存在そのものが先ほどの地震はただの地震ではないと証明したんじゃ」
  「はあ?ちょっと待った。“この世界に来た”って、それはどういう意味だ?」
  ジジモンの無意識の一言はかなり敦の気を引いて、すぐにでもその言葉の意味を解明するように問いただした。だけど少年の知りたがる気持ちに対して、おじいさんはかわりに呆れた横目で少年をにらむ、いまだに何も気付いていない彼をおかしく見えているようだ。
  「……おまえ、ここはデジタルワールドであることをまだ気付いてないんじゃか?」
  「はあ?デジタル……ワールド?」
  少年はどうやら本当に何も感付いてないと分かったと、ジジモンはただ彼の鈍さにしょうがないの軽いため息をつくしかできなかった。
  「どうやら話は長くなりそうじゃ。わしの家でゆっくり話すよ」
  この鈍感の少年をすべて教えるため、老人のデジモンは敦とルカリオをこの村の中央にある一番大きいな家まで招いて、そこで話をゆっくり進めた。

・・・

  「……とまあ、基本の説明はこれくらいかな」
  居間の絨毯で腰掛けてる老人から話を聞き終わったあと、目の前で足を組みながら座っている少年は呆然とした表情をして、いまだに話を完全に飲み込んでいないのようだ。筋を通らせるように、彼は先ほど聞いた内容をまじめにもう一度じっくり考え合わせてみた。
  このおじいさんの話によると、今彼らがいるここ、この世界そのものが敦が元々いた世界ではなくて、デジタルワールドと呼ぶ別の世界だった。この世界におけるすべては電子データから構成されて、少年がよく知っている彼の世界の電子ネットワーク内のサイバースペースに存在するバーチャルの世界でもある。そしてこの電子世界は人間やポケモンも存在せず、かわりにデータから固まったデジタルモンスター、略して“デジモン”と呼ぶ不思議な電子疑似生命体しか存在しない。デジタルワールドは現実世界(リアルワールド)ではないが、しかし夢の中でもない、紛れもなく存在してるもう一つの現実だ。
  「まっ、初めてそんなことを聞いてさすがに信じがたいと思うじゃろ。しかし事実じゃ」
  「うんまあぁ……、すぐ信じると言われてもなあ……。大体ここは別の世界と言ったっておれがいた元の世界とはほとんど変わらないし、電子ネットワークの中にいる世界だなんでまったくそんな実感がない、それにたとえそうだとしてもおれは別の世界へ招かれるようなことをやった覚えはない。やっぱりこれは夢の話にしか聞こえないな」
  このデジタルワールドのことを何も知らない、そのうえ来てしまったことさえ気付いてないの少年が突然こんな話を聞かれて、不信を抱くのも仕方がない。彼はどうしてこの世界に来たのかをまだはっきりしてないうちに、ジジモンの話を完全に納得するには少々時間が必要だ。
  『敦、おまえはあのときのことを憶えていないのか?』
  ずっと敦の隣で腕を組みながら座ってて、黙ってて話を聞き入ったジャッカルの獣人はにわかにまじめなテレパシーの声を上げて、気になるとあることについてたずねた。
  「あのときって?」
  『ここに来るちょっと前のこと、おまえが気絶したその直前』
  質問された少年はするとすぐ気難しく顔をしかめて、腕を組んで目をつぶりながら頭の中の記憶の海をあさり、特定の一つの断片を探し出そうとした……

  旅の途中にある敦はカントー地方において一番荒れ果てた大地を横断する9番道路にいて、道の先にある町へ目指そうとした。一本の草木も生えないこの荒れ地は野宿に向かないので、歩調を急がせてできるだけ早くこの道路を通り抜けようとする突然の中途――
  いきなりの電撃に襲われたみたいに、少年は背中から突然のしびれを感じた。もしかして何かの野生ポケモンに襲われたではないかと思って、敦は即座に辺りを一覧して調べたが、しかしとても変に少年とモンスターボールから放れて一緒に同行する彼のルカリオ以外に、周辺の一帯は誰もいなかった。
  やにわに目を見開き、何かを感じたルカリオはいきなりトレーナーの腕を掴みながら緊迫した声で呼び掛けて、警戒的なまなざしを真上の空に向けた。敦も直ちに自分のポケモンに続いて視線を上に向かたが、しかしそのときはすでに遅かった。そのとき少年の目に映ったのは、ものすごい勢いですぐ目の前まで落ちてくる真っ白な光、眩しすぎて目の前の世界が白色に塗りつぶされた。そして突如として降り注いだ光の柱に浴びられた少年は、体のあちこちに伝わる変なしびれ感に気絶されて、自分のポケモンの呼び声も聞こえなくなった。
  そして再びルカリオの声を聞こえるようになったころは、世界が色々と変化したのを気付いたころだ。

  「光だ!」
  目を開けていきなりの声を上げた敦の返事は、すぐおじいさんと隣で座る青紫の獣を気にならせた。
  「光じゃと?」
  「ああ、今やっと覚え出した。おれがここに来る直前、空から眩しい光が降り注いで、おれはその光に飲み込まれたんだ。あれが原因だと思うが、しっかしあれは一体なんだったんだ?なんであの光がおれをここに飛ばしたんだ?つーかなんでおれの所に落ちたんだ?まったく理解できん」
  両腕を組みながら難しい顔をして、やっと過去を覚えた少年はすぐ考えにふけ込む、あの出来事について疑問を禁じ得なかった。
  『なぜあの光はわたしたちの所に来たのか、それはわたしにでも見当がつかない。しかしあの光は一体どういうものなのか、少しだけなら見当がついている』
  「へっ?ルカリオは分かるの?」
  『分かるという訳でもない、ただ“感覚”が同じだった。あの謎の光に浴びられた瞬間、変なしびれ感がいきなり全身に走ってる。あれはおまえがパソコンを通してわたしをポケモン預かりシステムのボックスに預けるとき、体が電子データ化する感覚とまったく同じものだった』
  意外な情報を知ってて、考えにとどまる少年は思わず体の記憶も覚え出した。
  「そのしびれ感ならおれも感じたんだ、痛いという訳ではないがでもなんだかすっきりしない気分がする。つーかポケモンがボックスに預けられるときはこんな感じなのか?想像もしなかったなあ」
  『初めてのときわたしもそう思います、慣れれば特に大した問題はないが。ボックスに預けられることはないのおまえが、なぜわたしはポケモン預かりシステムが好きじゃないのか、これで少しでも理解しただろ?』
  顔を少ししかめながら言ってて、なんだか気にしているように見えるのルカリオをなだめる言葉を見つからなく、敦はそのときただごまかしのバカ笑いでこの気まずさを笑い飛ばすしかできなかった。そして自分のトレーナーのぎこちない反応を見て、よりマシな返答を少し期待してた獣人はただしょうがないのため息を吐くしかなかった。
  『さて、本題です。これはわたしの推論ですか。同じ感覚をしているなら、つまりポケモン預かりシステムの原理と同じように、あの謎の光の中でわたしたちの体は電子化し、どこかの別の場所へ転送されたではないかと考えています』
  意外にもルカリオの根拠と推論が合理的に聞こえる、あご先を手で当てる沈思の姿勢をする敦は少しだけかなってる理を見え始めて、ジジモンの話の真実性も改めて考え始めざるを得なかった。
  「……そうか、それは理にかなっていない話でもないなあ。ってつーか、ルカリオはこのじいさんが言っていることを信じるのか?こんな途方もない話に?」
  『彼の波導からにして、偽りを言っていないのことは確かだ。それに、おまえがいる人間社会に用いる電子機械についてわたしは認識がないでもない、技術的に不可能な話ではない。だが、わたしはそれで疑問を思わないでもない。あのときの光は確かに強い力を感じたけど、しかし預かりシステムに用いる機械から放つ力とは完全に異なってる。つまりあの光自体はわたしたちをここに飛ばした直接の原因ではなく、別の目的だと思います。しかしそれだったら変です。もしあの光は預かりシステムと同じ働きをしているではないなら、一体何をもってわたしたちをここに飛ばしたのか?あのときわたしたちはポケモンセンターにいた訳ではないし、そのために電子データ化と通信転送の設備もない。より詳しく考えると理にかなわなくなってる』
  トレーナーみたいに手であご先を当てる姿勢をしながら、ルカリオはまじめに沈思にふけ込んだ。しかしいぶかしげな表情をする彼と対照的に、そのときの敦はいきなりひらめいてて、ルカリオのコメントから思い当たったことが急に脳内に浮かんだ。
  「いや、待て。あるわよ、電子データ化と通信転送の設備。しかもいつも持っているんだ」
  自分のポケモンに返事をあげたすぐ、少年は床に置いてあった彼のリュックサックの右側ポケットのジッパーを開けて、そこから一つ手帳のような形をする赤色の電子端末装置を取り出す、この場にいるみんなを見せた。
  「あっ、あれ、あのときの機械」
  「なんじゃい?それは?」
  あの機械のカバーを開けて中身を二体のデジモンに見せながら、少年はきめ細かく質問に返答した。
  「これは《ポケモン図鑑》というものなんだ。まあ、これはあくまで通称なので、正式名称は何かのアシスタントというとんでもなく長い名前で、もう忘れた。でもまあ、名前のことはさて置き、重要なのはこいつの機能なんだ。名前通りに、この装置はポケモンの資料を自動や手動で検索できたり、そのほか登録した特定のポケモンを追跡する追尾システムや、手持ちポケモンのステータスや成長度を計算して表示するのステータス情報機能、図鑑同士とデータシェアリング、ワイヤレスインターネットブラウジング、全世界測位システムなど色々。あと、先ルカリオが言い及ぼした、ポケモン預かりシステムと無線通信で接続して、ポケモンを預けるや引き出すこともできるんだ」
  『その図鑑はそんなこともできるのか?おまえはその機能を使ったことが一度も見たことないのに』
  「使いようとしなかっただけだ。だって図鑑で接続できる預かりシステムは簡易版のもの、普通のパソコンにある標準版と違って色んな細かいデータがなく、逆に使いにくいになってる。それに預かりシステムと対になってるデジタイズシステムはえらい電力を消耗して、一個のボールを電子化して転送するだけで図鑑の電池は一気に半分も減ってしまう。だから使うのが嫌なんだよ。でもまあ、そんなことは今はどうでもいいとして、色々と不便があっても、このポケモン図鑑は確かにポケモンが入ったモンスターボールを電子データ化して、無線通信に通して遠くな場所へ送ることができる。それに今覚えたけど、あのとき光が空から降り注いたその直前、右腰の後ろ辺り、いつも図鑑が入っているリュックのポケットと一番近いの位置が電撃を食らったみたいにしびれたんだ。だから何をもっておれたちを別の場所へ転送させたのか、おれが持っているこのポケモン図鑑が一番可能性が高いだと思う」
  敦の話を聞き入って、ここにいるみんなも反射的に少年の手に持っている装置に注目した。
  「でもよ、元々この図鑑はモンスターボール以外の物、ましておれみたいな一人の人間を電子化する出力がないはず。ルカリオはあの光から強い力を感じたけどでもおれをここに飛ばした直接の原因ではないと推測してる、おそらくあの光の作用は図鑑になんらかの影響を与えて、出力を異常なまでアップさせたとおれは思う。しかしなあ、よく考えたらおかしいと思うんだ。だって偶然にもおれの所に落ちたあの光がそこまでの力があると言うのに、おれの体は何かの直接の影響を受けたような感じがしない。図鑑だけにそんな異常なパワーを与えて、おれはそのかわりにその光によってもたらした図鑑の異常に巻き込まれて、こんな所まで飛ばしたと言うのか?やっぱりあの光が一番の謎だ」
  また沈思にふけ込んで、少年は最初の疑問に戻った。ずっと彼と彼のポケモンの会話を聞いていた面前のおじいさんはすると何かを思いつき、一つの返答を与えた。
  「なるほどな、そっちの話は大体聞かせてもらったんじゃ。これはわしの推理じゃが、おまえさんが言ってたあの光は、おそらくこっちに起こった謎の地震のせいじゃと思う」
  「へっ?なんであれと関係してるんだ?」
  「前にも言ったはずじゃ、このデジタルワールドはおまえさんがいるリアルワールドのネットワークに存在する世界じゃと。そのためこっちの世界に起きる異常は、あっち側の世界にも影響する。あの地震はなんの前触れもなく突然すぎたうえに震度も非常に強い、治まるのも突然すぎて余震も感じない、どう考えてもあれは普通の自然災害ではないの異常じゃ。ネットワークとつながるおまえさんの図鑑は、おそらくあの地震による影響を受けて、そのせいでおまえたちをこっちに飛ばしたんじゃろ」
  今の説明から通れそうな筋を聞き取り、少年はすぐ気になるまなざしで図鑑を見つめながら手をあごに当たる沈思の姿勢をして、何か重要なことをすばやい速度で脳内で巡り回って、表情がまじめとなった。
  今まで聞いた話を要約すると、敦がこの世界へ転送された技術的な仕組みは、ポケモンの体を電子データ化して、パソコンの中やほかの場所へ転送するポケモン預かりシステムと同じだと考えられてる。少年がいた元の世界――リアルワールドは電子技術が発達してて、特にものを電子データ化するデジタイズ・リアライズ技術とインターネット通信技術は、ポケモン関連のものから離れないほど重要になってる。そういう技術とほぼ毎日知らないうちに触れ合っているポケモントレーナーの彼ならばそういうことをよく理解できるはず。そこまでハイテクな電子技術があれば、それと深く絡んでいるデジタルワールドと呼ぶ電子世界やデジモンと呼ぶ電子生命体も、確かにルカリオの言ったように技術的に不可能な話ではない――が、それでも一つだけ腑に落ちない点がある。
  この転送事件は技術的にポケモン預かりシステムと同じになっているため、それゆえそんな機能を持つ少年のポケモン図鑑に最大の嫌疑がかかれてる。しかし図鑑自体だけではそんな大がかりな転送はできないのうえに、ポケモン預かりシステムのサーバーコンピューターではなくこの電子世界に転送された。あまりにも特異すぎたこの異常は、普通のネットワーク接続の不具合や、図鑑のデジタイズシステムの故障や、預かりシステムのサーバー側による異常とは考えにくい。ゆえに考えられる説明はただ一つ:何かのすごい力を持った“別のもの”がインターネットを経由して図鑑に異常を起こらせた。そしてそれはつまりそういう要素をすべて持っているもの――このデジタルワールドが原因だと。
  もしそれが本当だとしたら、それはつまり同時にSFフィクションみたいなこの世界のすべてを現実として受けることになる。最初は確かにジジモンの話を色々疑ってるけど、しかし討論するうちに色々と技術的に理にかなってるようになり、今の敦は少しずつ疑念を捨てて、このデジタルワールドのことを現実として受け入れ始めた。
  「じゃが、もしそれが本当ならば、おまえさんはそう簡単にリアルワールドへ帰れないじゃろ」
  「へっ?それどういうこと?」
  「説明した通り、おまえさんたちをこっちに飛ばした原因は、このデジタルワールドに起こった謎の地震だと思われてるからじゃ。だから逆から考えると、もう一度リアルワールドと接続するには、あのような異変をもう一度起こすしかないじゃろう。しかし、あの地震はまったく原因不明のうえ、まだ起きるかどうかの保証もない。だからおまえさんがすぐ帰りたいでも無理じゃろうな」
  突然の気が滅入るニューズを聞いて、少年はいきなり元気がないようにうな垂れた姿勢をして、一瞬沈黙しながら手に持つ図鑑を見つめた。
  「悪いな。わしはおまえさんの世界の存在をよく存じても、行く方法までは知ってる訳ではないんじゃ。リアルワールドのことはデジタルワールドにおいて公開の秘密のようなものとはいえ、自由に行けるほどつながってる訳ではないんじゃ。わしが知ってる限り、人間がこのデジタルワールドに訪れたのも、おまえさんが初めてじゃ。でも心配するな、おまえさんがここに来ることができれば、戻る方法だってきっとある。特にわしが気になってたあの地震、原因を解明すればきっと何か分かるはずじゃ、だからそんなに気を落とすな」
  慰めの口調で言ってたジジモンの最後のセリフを聞いて、何かが耳に引っかかったように、敦はすぐうな垂れた頭を上げた。しかし思わず見込みと違って、失望や憂鬱もまったく彼の顔から見えず、逆に活気があふれた意気込みが感じた。
  「おれはいつ、気落ちしていたんだ?」
  「え?」
  「つーか、気落ちしてるより、おれは今、気が高ぶってるんだ!」
  「はえぇ!?」
  「だって、それってつまりおれはこの世界のあちこち色んな場所に行って、色んな事を調べて、色んなものと出会えることになるだろ?おもしれえじゃねえか!」
  予想とまったく正反対に少年の興奮の反応を見て、ジジモンとドルモンも思わずあっけに取られて一瞬沈黙した。
  「じいさん、おまえもしかしておれが突然別の世界に来たら、すぐ帰りたいと思うほどホームシックになると思ってるじゃないよな?それだったら見当違いだぜ。おれは帰りたいなんで一言も言ってないぞ。逆に見知らない地に来ているこそ、おれの冒険心はうずうずしてて、あちこちに行って探検してみたいんだ!」
  キラキラしたワクワクの目をしている敦を見て、ジジモンは思わず一つ気付いたんだ。先ほど彼が伏し目になったのは戻れるかどうかについて悩んでいるではなく、これからのするべきことについて興奮気味に考えたんだ。それをやっと分かってて、おじいさんはそのとき二の句も告げなくただぽかんとした顔で少年を見つめた。
  「って、なんだよその目は?おれの反応はそんなに驚くものか?おれはポケモントレーナーだ、そのために旅路や冒険のことはとっくに慣れている。いや、慣れてると言うより、おれは常に自分がまだ行ったことのない場所へ旅をして、新しいものを見に行って、新しい出会いを探す。ここに転送され直前も、おれはそういう旅をしている途中にある。だから、ここはおれがいたリアルワールドか別の世界であるデジタルワールドでも関係ない、冒険があるところならおれはどこにいてもオッケーだ。と言うか、ここはまだ人間の誰かにも来たことのない未知な場所で、かわりにすべてのものも新鮮で、おれはその最初の先駆者として未知のすべてを発見しに行く。くう――!考えるだけで体がうずうずしていても立ってもいられません!」
  「……はあ」
  まだあぜんとしたジジモンは少年の思惟にあんまり共感できなく、あっけらかんとした一声をあげた。
  「って、そうじゃない!おまえさんは帰るつもりは少しばかりもないじゃのか?まあ、冒険ことに慣れてると言うならば、ここの日常については問題ないかもしれないじゃが、しかしここに居続けると……」
  「もちろん、帰るつもりはあるさ、どのみち家はそっちにいるからなあ。でも今すぐじゃない。おれは別に焦って帰る理由はないし、帰っても今とまったく同じことをするだけ。だから、ここでゆっくり探検するつもりなんだ。まあもちろん、帰る方法は旅の途中でついでに探すから」
  より大事なするべきことを二の次にして、へらへらした顔をしながら言っている敦の軽々しい発言に聞き捨てられなく、彼の隣に座るジャッカルの獣人が気難しく眉をひそめた。
  『敦、おまえはのんき過ぎた。一生戻らなくでもいいっと言うのか?』
  「そんなことは言っていないわよ。だいじょうぶ、そんな最悪な状態にならせる訳ないだろ?だからもっと気楽に行こうじゃない?ルカリオって本当にまじめなあ」
  『気恥ずかしく思わせるくらいおまえの気さくさよりマシだと思いますが』
  まじめすぎたこの突っ込みに言い返す言葉が見つけなく、会話の引き立て役である敦はそのときただ一つの不恰好な作り笑いで笑い飛ばすしかなかった。
  「まあ、とにかくそういうこった。おれが元の世界へ戻れるかどうかはじいさんが心配する必要なことじゃない、その辺について自分でなんとかする。おまえがこうして色々と話してくれただけでおれにとってすでに充分なんだ。ありがとな」
  言い終わったとっさに、少年は手に持つポケモン図鑑をリュックの右側ポケットに戻す、そしてすぐ帯を肩にかけて立ち上がった。
  「おまえさん、もう行くつもりなのかい?速すぎるじゃないかい?」
  「速くないですよ。おれはすでにおまえん家で長居しすぎたから」
  「長居って、三時間くらいしかないんじゃが……」
  「もう十分長いんだよ。おれは今血が騒いでいて、これ以上一秒たりとも待ってられん。そういうことで、じいさん、世話になったな。ルカリオ、行くぞ!」
  「ああ、ちょっとボウズ、まだ話が……」
  『おい、敦、気が早すぎるだろ』
  二体の呼び止めがまだ少年の耳に届いていなく、彼はすでに待ち構えられなく疾風のように居間から駆け出す、この家の玄関へ直行し、すぐにでもこの世界を渡る冒険を始まろうとしていた。
  ワクワクしながらジジモンの家から出て行こうとして、少年が玄関の正門の扉を開ける思わずちょうどその瞬間――
  「わあ――!!どいてどいてぇ――」
  「うわあっ!!」
  突然目の前に一匹の小さな橙黄色の四足哺乳類型デジモンが宙に飛んでいて、わめきながら突っ込んできた。ブレーキをかけようとしたが、しかしそれはすでに遅すぎて、止まれ切れないの彼は思わず少年の顔に着地した。目の前の視界はいきなりあのデジモンのクリーム色の下腹に覆われて何も見えなく、突然すぎたこの奇襲に驚かされた敦はパタッと尻餅をついちゃった。
  「ごめんなさい。だいじょうぶ?」
  あの橙黄色の哺乳類デジモンはすぐ翼のような両耳をパタパタと羽ばたいて、少年の顔から飛び離れた同時に謝った。
  「いてて……。まあ尻がちょっと痛いだけで、大した問題はないんだ」
  「すみません……」
  『まったく、何やってんだ、おまえは』
  この冷やかしみたいなセリフはすぐさま少年の注意を引いて、反射的に頭を後ろへ振り向いた。するとそこには彼の手持ちポケモンである一匹のジャッカルの獣人、自分のトレーナーの粗相に気が引けているようだ。そしてさらなる後ろにはこの家の主のおじいさんと彼の孫みたいに見えるの青紫の獣、玄関の騒ぎを気になって見に行って来た。
  「あっ、パタモンだ」
  「どうしたんじゃい?なんか慌ただしいのようじゃな。何かでもあったのか?」
  あの羽耳のデジモンに向かって、ジジモンはたずねた。パタモンはすると床に座っている少年を構えられずに、おじいさんのそばまで飛んで行って用件を述べた。
  「そうそう。あのね、ぼくさっき村近くの郊外で人間と見たことのないデジモンが一緒にこの村に向かっているを見かけたの。なんか顔つきが怖いので、とてもあやしいから、それを伝えに来たの」
  今のお知らせを耳にした瞬間、隣の少年は直ちに好奇心がかき立てられて、彼はすぐパタモンに向けて焦りの口調でより詳しい話を促した。
  「おい!おまえ、今“人間”とか言ってなかったか?」
  「へ?はい、あなたのような人間です。見たことのないデジモンと一緒にいたの」
  「あれ、多分デジモンじゃなくて、そいつの手持ちポケモンなんだろ。んで、どこで見かけたの?」
  「村の北側で」
  「あっ、そう。じゃあおれが行ってくる。ルカリオも来い!」
  「あ、ああー、ボウズ、ちょっとちょっと……」
  『おいおい、敦、だからおまえ気が早すぎるって……、って聞いてないし』
  必要な最低限の情報を集めたたちまち、ほかのものたちに呼び止められてるのもかかわらずに、立ち上がった少年は一秒もないの速さで玄関から飛び出した。彼のことよく知っている彼の手持ちポケモンであっても、ルカリオは暴走の範囲に入れる敦の行動力にしょうがないのため息を吐くしかできなかった。
  『すまない。あいつは軽はずみなところはあるが、悪気がある訳ではないんだ。わたしも行かなければならないので、それでは』
  「ああ、ちょっとおまえさんも、待っ……」
  ジジモンの言葉が終わるまでを待たずに、ルカリオも彼のトレーナーみたいに疾風のようにとっさにここから立ち去って、少年の後を追うに行った。
  「って、なんでこっちもあのボウズと似て、こうもせっかちに行動を起こすんじゃよ。わしの話はまだ終わっておらんじゃぞい!」
  愚痴を呟いたすぐ、取り残された三体のデジモンもすぐ家から出ていて、みんな一緒に村の北側へ向かった。

  「エルレイド、ここは一体どこなのか分かるか?」
  左の片手を濃紺の厚いスポーツジャケットのポケットに入れる、紺色の帽子をかぶった一人金髪の少年はグリーンビレッジ北の入り口の外に立っていて、鋭いアーモンド状の冷たい目でこの奇妙な村を眺めながら彼の隣のものをたずねた。
  『申し訳ございません、レイ様。ワタシもご存知ませんでした。ワタシの覚える記憶によれば、ワタシたちはまだこのような場所に訪れたことがございません』
  緑の上半身と白い下半身を持つ、しなやかな胴体に角状のプレートが胸と背から突き出す、両前腕は刃のように鋭くと硬く、背丈が隣の少年より少し高いの一体の人型ポケモンが、従者みたいに前屈みしながらつつましいテレパシーの声を上げて、敬語であの少年の質問を丁寧に答えた。
  「そうか。ではやはりあのときの変な光で、オレたちはどこかの知らない場所へ飛ばされたとしか考えられないな」
  『どうやらそのようでございます』
  ここに来る前のできごとを考えながら、金髪の少年は訝しげに言った。目の前にある村の建物や見たことのないポケモンらしき住民たちを見て、中へ入るべきがどうかと少年が躊躇してるとき、隣の彼のポケモンは突然何かを感付いたように表情は一瞬ひらめいた。
  『レイ様、以前感じたことがある念波はこの村の奥から放っています。恐らくここにはワタシたちの知っている者があると思います』
  「それは本当か?ならば村を入ってその者を探そう」
  エルレイドの提示で村の中へ入る気になった男の子がまだ一歩しか踏み出していないのとき、彼は思わずすぐ自分のポケモンに肩を掴められて止められた。
  『どうやらその必要はありません。その念波の主はこちらに向かっています、もう目に見えるようになります』
  男の子がもう一度村の奥の方へ振り返ると、彼が探し求めてる目標は思わず自ら視線の先に現わした ―― ゴーグルを付けた赤い帽子をかぶる、セーターとティーシャツとベストの三つぞろいの上着を着ていて、黒いショートの髪にくせ毛が額の上から伸ばす、彼と同じ年に見えるの一人さり気ないの少年が、一匹の青と黒のジャッカルの獣人とともに村の中から出てきて、金髪の少年がいるこの村の入り口に向かって来た。
  「オマエは!風井敦!!」
  「あいつ、新河レイじゃねえか!?」
  村から現した少年を見た瞬間、入り口にいる男の子は思いがけなくとても驚いていて、向こうを指差しながら相手の名前を口走った。そしてその反対側も、同じくらい驚きの目で向こうを見ながら、眉をピクッとひそめながら彼の名を口にした。両方ともお互いの視線を気付いたすぐ、彼らは今の動転を急いでて押さえて、平然とした様子でお互いと向かい合わせた。
  ゴーグルの帽子の少年が目の前まで近寄って来た途端、ほんの短いな間、一秒もないの不自然な沈黙が二人の間に挟み、そして彼らはすると知り合いのようにお互いに掛け合った。
  「来る途中ルカリオはその人間から感じ覚えがある波導を感じたと言ったか、まさかおまえだったとは思わなかった」
  「それはこっちのセリフだ。まさかオマエだったとはな」
  「まったくだ。シンオウのポケモンリーグ以来だな。えーと、二年くらいかな?」
  「二年と五ヶ月と九日。ポケモンリーグ決勝戦の日からだ。その日付は忘れてたまるか」
  「ああー、そうみたいだった。なんかあれ、もうずいぶん昔の話になったみたい」
  「フン。オマエは相変わらず、いい加減な性格をしているだな」
  「そりゃおまえだって、相変わらず怖いほど無愛想な顔をするんだな」
  「オレはどんな顔をするのか、キサマとは関係ないだろ」
  「ならばこっちだって、おれはどんな性格をしているのか、てめえとは関係ねぇんだろ」
  きな臭いにおいがなぜかどんどん二人の対話から発散して、お互いを見つめ合う視線もぱちぱち衝突している。隣で見ている二人のポケモンもおろおろさせるほど、知り合いとの再会の挨拶はいつの間に宣戦布告みたいになってきた。このまま二人だけで会話を続けさせると、やばいことが起こりそうな雰囲気になってきた。
  「こらぁ!!こんなところで火花を散らすな!」
  タイミングが良すぎると思われるくらい、近くからの一喝はすぐ二人の間で燃え始めたばっかりの喧嘩の口火を消してくれた。二人とも声の方向へ振り向くと、そこにあるのは猫の手の杖を持ってた一人非常に背が低いみすぼらしいのおじいさん、そして彼の隣には竜(ドラゴン)のようなシルエットの青紫の獣と、羽のような耳を持つ橙黄色の哺乳類の小動物。どうやら敦を追うため全速で走ってたみたいに、三体とも今軽く喘いでいる。
  「悪い悪い、おれはそんなつもりはないんだ。ただこいつが突っかかって来るから、相手をしてやるだけだ」
  レイとにらむときのわざとらしい刺々しい態度と違って、敦は見せかけたにこにこの顔でおじいさんに返事した。だけど彼の今の発言を気に入らなく、隣の少年はすぐ割り込んできて、喧嘩の火の粉をまた散らばり始めた。
  「キサマ、それはつまりオレが悪いという意味だな?」
  「違いますか?だって昔からも、先に喧嘩を売ってきたのもいつもおまえの方だった」
  「それというならば、あれはいつもオマエのせいだろ。テメエの軽率でいい加減な行動をついていくと、後で来る迷惑はどれほどのものなのか、キサマはいつも考えようともしないのくせに」
  「あ・の・なあー!おまえみたいに丸一日の時間を使って後先を考えたあとこそ行動するなら、そのときはすでに遅いんだよ。あのときだって、おれが真っ先に行ったじゃなかったら……」
  「があああ――!!もういいじゃろ。この辺にしてくれ!」
  ここにいるみんなも驚かせるほど先よりさらに大きな声で、ジジモンは二人に向かって怒鳴りつけた。無理やりに口喧嘩が打ち切られて、二人の少年はやっと黙るようになったけど、でも二人の気分はまだ快いとは言えなく、お互いをにらみ合うまなざしは不愉快のままだ。
  「あのぉ……、お二人は……知り合い……なの?」
  先ほどのいざこざに嚇かされたみたいに、パタモンはおずおずと敦に問いかけた。するとあの羽耳の小動物の声を聞いた途端、当初のころ敦がドルモンは物理的の声で言葉をしゃべられるとを分かったときのように、レイは思わず驚いたくらい気になってた。
  「ああ、まあね。紹介するよ。こいつは新河レイ、おれと同じ町に住んでいて、昔の旅の途中で何度もばったり会ったことがある。古い知り合いで、友だち……とは言えねえの関係だけど」
  「オマエとは、友だちになった覚えはない」
  今敦の言葉を聞いた途端、パタモンへの驚きはもう構っていられなく、レイはまたもや彼の発言を無愛想に言い返した。
  「おれとおまえはそんな間柄じゃないとはなから知っている。おまえはおれと馴れ合うつもりはないからな。しかしまっ、こっちだってその気はねえけど」
  「オマエと一緒にいると面倒な事しか巻き込まれないからな。以前は用事があるから仕方なく一緒に行動したが、でなければ誰かオマエなんかと一緒にいるか」
  「よく言うよ。そんなにおれと会いたくないなら、なんでおまえはここにいるんだ?」
  「さあな、こっちが知りたいくらいだ。突然空からまぶしい光が射し込み、そして図鑑から強いエネルギーを発して、気が付いたらこの近くにいたんだ」
  毛嫌いだった敦の表情は今レイの発言で気になる顔に変わり、自分と同じ経緯でここに飛ばされたものがまさか目の前にいることに驚いてた。
  「おまえも、そんなことがあったのか?」
  「『おまえも』って、まさかオマエ、オレと同じ原因でここに飛ばされたのか?」
  「えっ、ええー、まあね」
  「まさかオマエ、また何かの変なことをやっててオレを巻き込んだではないよな?」
  「それ濡れ衣だよ!ある意味こっちだって被害者なんだ。まあ、現状を聞いたらおまえも驚くかもしれないが、でもおれの知る限り、これは原因不明の事故だ。なんでもかんでもおれのせいにするな!」
  自己弁護をする敦はすぐまた熱くなって向こうに言い返した。容疑はこれで晴らしたどうかは分からないが、でもそのとき皮肉のせせら笑いが思わずレイの口から漏らした。
  「……フフン、事故、か。まっ、原因はともあれ、結果的にこうしてまたオマエとばったり出会った。これは本当につくづくむかつくほど最悪の運命の傑作だ」
  不機嫌と無愛想を込めた今レイの嫌味を聞いて、敦の顔はまたもや嫌悪感でしかめた。
  ある意味、これは確かにゼロに近いのとてつもなく低い確率の出会いだ。本当の原因はまだ解明されていないけど、でもこのデジタルワールドに飛ばされたこと自体はすでにありえないほど意外な出来事、そのうえ巻き込まれたこの二人は、長い間落ち合っていないの知り合い。今この巡り合いはもはや奇跡と呼ぶべき、そしてレイ自身にとって最も好ましくない運命のいたずらと言うかもしれない。
  「もう十分揉め合ったんじゃろ。これ以上はよせ」
  犬猿の仲であるのこの二人の会話を聞いてるだけで心身も激しく疲れる。見ているジジモンは一つうんざりしたため息を吐いたあともう一度二人の間に割り込んだ。
  「どういう原因でおまえさんたちがここに転送されたのかわしは知らんが、しかし偶然とはいえ、知り合いであるおまえら二人がここで出会った。その縁を無駄にしないように、仲良くなれんのかい?」
  これ以上争いを見たくないのでジジモンは申し上げたが、しかし聞いていた二人の少年もすぐ難色を示しながら一瞬沈黙して、すぐおじいさんの言う通りにするつもりは一切なかったようだ。
  「仲良く、ねえ。まっ、こいつがその気なら、おれは構わないが、無理だろうなあ」
  「フン。オマエと馴れ馴れしく取り合うのは筋違いからな。オレとオマエは、やり合う方がよほど筋合いだと思う。だから敦――」
  言いながら、少年は彼の腰のベルトに掛かったテニスボールサイズのボール状カプセル、その六個のうち一つを取り出して、手に握りながら見せるように腕をまっすぐに伸ばす、別の一人の少年に差し付けながら断固として目で彼を見つめた。
  「――オマエに、勝負を申し込む」
  断固としたこの一言が申し出した途端、レイ以外のすべてのものも目を見開いたくらいびっくりした。
  『勝負と言うと、レイ様、こんな時では……』
  「エルレイドは黙れ。これはオレの決定だ」
  『敦、どうする?』
  「どうするって聞かれても。これがおまえの“仲良くなる”っと言うのかよ?」
  敦の問い掛けに対して、レイはすると意気込んだ非常に真剣な口調で返答した。
  「フン。オレは確かにオマエと一緒に行動するのが嫌いだが、しかしバトルは別だ。それに、トレーナー同士が闘うことはもっとも普通のこと。せっかく再会したのだ、あの決勝戦のあとオマエはどれほど強くなったのか、見せてもらうではないか!ちなみにこの勝負、オマエは断る権利などない」
  「って、なんだよ、それは!」
  「さあ!やれ!!」
  紺色の帽子の少年はそのとき非常に強気になっていて、今すぐ雌雄を決めると強要する。選択肢が与えられていないもう一人はすると一瞬だけためらいの沈黙をしたあと、顔をしかめながら仕方なく挑戦を受けた。そして傍観している三体のデジモンは、まだ何か起こったのを理解できず、なおも気になって不安を禁じ得なかった。


*** Part B につづく ***

1 件のコメント:

  1. 招待ありがとうございます!
    BMGFのウツネです。
    続き待ってます!
    これからもよろしく(^^♪

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